「拠点ごとにファイルをやり取りするのが手間…」「メール添付では容量制限やバージョン管理が難しい」
そんな悩みを抱える中小企業のIT担当者様から、東京都内の本社と大阪・名古屋・関東の支店をつなぐVPNネットワーク構築のご相談をいただきました。
お客様は、これまで本社のファイルサーバーにあるデータを各拠点にメールや外部ツールで送って共有していました。
しかしこの運用では手間と時間がかかり、リアルタイムな情報共有ができないという課題があり、より効率的で安全な方法を模索されていました。
そんな折、弊社ウェブサイトで「遠隔地のLANをVPNで接続できる」という内容をご覧いただき、導入のご相談をいただきました。
VPN導入に関するご要望
ヒアリングの結果、お客様からは次のような要望が挙がりました。
- 本社のファイルサーバーを支店からエクスプローラーで直接操作したい
- 支店間でもデータをやり取りできるようにしたい
- 出張先や外出先から社内ファイルに安全にアクセスしたい
- 外出先から自席PCへリモートデスクトップ接続を行いたい
これらの課題は、VPN(Virtual Private Network)の導入によってすべて解決できます。
VPNはインターネット上に仮想的な専用線を構築し、地理的に離れた拠点間でも安全にLANを拡張できる技術です。
本社のファイルサーバーを拠点から操作できる環境
VPNで接続すると、離れた拠点であっても同じLAN内にいるように通信が可能になります。
そのため、支店のPCからWindowsエクスプローラーを使って、本社の共有フォルダを開くことができるようになりました。
メールでファイルを送る必要がなくなり、常に最新データをリアルタイムで共有できるようになりました。
支店間の通信も可能に
今回のVPN構成ではハブ&スポーク型を採用。
本社を中心に大阪・名古屋・関東の支店を接続し、必要に応じて支店間でも通信できるように設計しました。
セキュリティ強化のため、アクセス制御やログ管理の仕組みも同時にご提案しています。
外出先からの接続やリモートワークにも対応
VPNは拠点間通信だけでなく、外出先や自宅からのリモート接続にも対応します。
L2TP/IPSec方式を採用することで、ノートPCやスマートフォンからも安全なVPN接続が可能に。
出張時やテレワーク中でも、まるで社内にいるかのようにファイルサーバーへアクセスできます。
さらに、リモートデスクトップ接続を利用すれば、社内の自席PCを直接操作することも可能。
外出時でも業務を中断せず、どこからでも安全に社内環境へアクセスできる柔軟な働き方を実現しました。
導入機器と構成・費用対効果
本社にはYAMAHA RTX1220、各支店にはYAMAHA RTX830を導入し、拠点規模に応じた最適な構成を設計しました。
これにより、信頼性の高いヤマハルーター同士による安定したVPN通信を実現しています。
RTXシリーズは中小企業に最適なVPN機能を標準搭載しており、IPSecやL2TP/IPSecなど複数のVPN方式に対応。
導入後もGUI管理画面での設定変更や状態監視が容易で、保守性にも優れています。
拠点ごとのユーザー数と通信量を考慮し、本社(約100名)には高性能なRTX1220を採用。
支店(10名以下)にはコストパフォーマンスに優れたRTX830を導入することで、初期費用を抑えつつ十分な通信性能を確保しました。
大阪・名古屋の拠点はインターネット環境が複雑だったため、弊社エンジニアが出張して設置対応。
関東支店についてはお客様自身で設置を行い、導入コストのさらなる削減を実現しました。
導入後の効果
VPN導入後は全拠点間で安定した通信が確立され、メールでのファイル送付が不要になりました。
どの拠点からでも同一ファイルをリアルタイムで共有・編集できるようになり、業務効率が飛躍的に向上。
社員の作業時間短縮やミス削減にもつながっています。
大手ベンダーに比べて低コストでありながら、高い安定性・セキュリティを実現できた点を高く評価いただきました。
導入後はVPNが「業務に欠かせない基盤」として定着し、社内のデータ共有がスムーズになっています。
VPNの利便性は距離だけではありません
今回のような遠隔拠点間の接続はもちろん、近隣の工場・営業所・倉庫などでもVPNは効果的です。
LAN同士を安全に接続できることで、業務の一元化やデータ連携の効率化を実現します。
VPN導入のご相談はこちら
「拠点をつなぎたい」「ファイル共有を効率化したい」というお悩みに、レムシステムが最適なVPN構成をご提案します。
YAMAHA RTXシリーズを中心に、安定・高性能・低コストなVPN環境を構築いたします。
全国対応/お見積り無料。遠隔ヒアリング・現地対応の両方に対応しています。
