大阪市に本社を置くビル清掃業の企業様で、社内ネットワークの出入口となるルーターをYAMAHAの最新モデル「RTX840」へ入れ替えました。

これまでのネットワークは、事務機器ベンダーが提供する一括サービスの一部として運用されていました。ルーターはレンタル品で、お客様は設定を確認することも変更することもできない状態でした。

本事例では、現在の契約状況の調査から、プロバイダーの見直し、ルーターの入れ替え、リモートアクセスVPNの導入までを進め、お客様自身で運用と管理できるネットワークへ移行した取り組みをご紹介します。

導入の背景と課題

パートナー企業様を通じてご相談をいただいた時点で、お客様のIT環境には次のような課題がありました。

  • ルーターの中身が分からない:ベンダー専用にカスタマイズされたルーターで、管理画面がなく、ベンダー以外は操作できない契約でした
  • ルーターが古い:ベースとなった機種はすでに生産終了から年数がたち、メーカーの修理対応も終了していました
  • 契約の範囲が分からない:回線・プロバイダーに加え、ウェブサイトやメール、ドメインまでベンダーの契約に含まれている可能性があり、解約した場合の影響範囲が分からない状態でした
  • 社外から社内につなぐ環境を自社で用意できない:ルーターを操作できないため、リモートアクセスなどの機能を自社の判断で追加できませんでした

ご提案内容

まず、公開情報や設置機器からわかる範囲で現在の契約状況を調査し、移行に必要な手続き(ドメイン、回線・プロバイダー、ウェブサイトとメール、電話回線の確認)を整理してお伝えしました。そのうえで、ネットワークについては次の構成をご提案しました。

項目導入前導入後
ルーターベンダーのレンタル品(修理対応終了済みの機種がベース)YAMAHA RTX840(お客様の資産)
管理ベンダー以外は操作不可管理パスワード・設計書・設定ファイルをすべてお渡し
プロバイダーベンダーの一括サービスに含まれる固定IPのプロバイダーを新たに契約
リモートアクセス—スマートフォンやPCの標準機能で使えるVPN(5ユーザー分)
保守ベンダー経由当社から許可した接続元に限ってリモート保守

比較検討の段階では、より高度なセキュリティを備えたUTM(FortiGate)を導入する案もお示ししました。そのうえで、最終的にRTX840を選定いただきました。

切り替えを成功させた3つの取り組み

1. 契約状況を調べてから移行計画を立てる

一括サービスは、解約すると回線やウェブサイト、メール、電話まで一度に止まるおそれがあります。そこで、どのサービスが同じ契約に含まれているかを調べ、ベンダーに確認すべき事項(更新月と違約金、ドメイン移管の手順、回線と電話の契約の有無)をリストにしてお渡ししました。調査の結果、ウェブサイト・メール・ドメインはお客様ご自身の管理だったため、そのまま継続して利用いただき、切り替えの対象をルーターとプロバイダーに絞り込めました。

2. 設定はすべて事前に済ませる

新しいプロバイダーの契約と接続設定、リモートアクセスVPNの設定は、ルーターを当社で受け取った段階で済ませました。現地での作業は、ルーターの差し替えと動作確認だけで終わるようにしています。

3. 現地に伺って切り替え

切り替えは業務への影響が少ない休日に、当社の担当者が大阪の本社に伺って実施しました。将来、パートナー企業様のネットワークと拠点間VPNで接続する構想があったため、社内アドレスが重ならないかも事前に確認しています。

導入効果

項目導入後の状態
管理の自由ルーターの管理情報と設計書・設定ファイルが手元にあり、どの業者にも保守を依頼できる
機器の安心感メーカーのサポートが続く最新モデルに更新
働き方社外からスマートフォンやPCで社内ネットワークに接続できる
拡張性将来の拠点間VPNにも同じルーターで対応できる

まとめ

「ルーターの設定がベンダー任せで、何がどうなっているか分からない」というご相談は少なくありません。レムシステムでは、管理パスワードや設計書をすべてお客様にお渡しし、お客様自身でも管理できる状態でお引き渡しすることを基本にしています。契約状況の調査からでもお気軽にご相談ください。

ご相談・お見積り(無料)

ルーターやプロバイダーの見直し、ベンダーの一括サービスからの移行、リモートアクセスVPNの導入など、お気軽にご相談ください。現在の契約内容や設置機器がわかる資料があれば、より具体的なご提案が可能です。

全国対応/お見積り無料。遠隔ヒアリング・現地対応の両方に対応しています。