はじめに
サポートが終了したWindows Server 2012 R2を利用している中小企業様から、新しいWindows Server環境への移行を検討したいというご相談をいただきました。お客様は社内に専門的なIT担当者がおらず、どこに依頼すればよいか分からない状態でした。ウェブ検索でレムシステムを見つけ、問い合わせをいただいたのがきっかけです。
現行のサーバーはWindows Server 2012 R2で、ハードウェアもサポート対象外。障害発生時のリスクやセキュリティ更新が受けられない点に強い不安を感じておられました。レムシステムでは、お客様の環境とご予算を考慮しながら、Windows Server 2022への移行を実施しました。
現在では、最新のWindows Server 2025も登場しており、今後はサポート期間・セキュリティ・ハードウェア対応を総合的に見直すタイミングです。本記事では、同じようにサポート切れサーバーでお悩みの企業様に向けて、実際の移行プロセスと得られた効果をご紹介します。
お客様の課題
お客様の最大の課題は、サポートが終了したOSを使い続けていることによるセキュリティリスクでした。今後の更新プログラムが提供されないため、脆弱性の修正が行われず、外部からの攻撃やウイルス感染の可能性が高まる状態でした。
また、業務量の増加によりサーバーのパフォーマンス低下も問題となっていました。ファイルサーバーとして利用していたため、アクセス集中時に動作が重くなるなど、日常業務に支障が出ていました。
ヒアリングと要件定義
レムシステムでは、現行環境の利用状況・データ容量・アプリケーション構成を丁寧にヒアリングしました。既存のサーバーがWindows Server 2012 R2 Essentialsだったため、CALライセンスの追加コストを抑えるために、同等構成のWindows Server 2022 Essentialsを選定しました。
また、今後の拡張性を考慮し、バックアップ体制と電源障害対策を追加。無停電電源装置(UPS)を導入し、データ保護の信頼性を高める構成としました。

リスク評価と事前調査
移行に際して最も重視したのは、業務停止リスクの最小化です。ファイルサーバーが利用できない時間を極力短縮するために、事前にテスト環境を構築し、データ移行とアプリケーションの動作確認を繰り返し行いました。
また、既存ハードウェアやネットワーク機器との互換性を事前に検証。システム切り替え時のトラブルを防ぐため、復旧手順も明確化しました。
移行作業の実施
新サーバーにはDELL PowerEdgeを採用し、Windows Server 2022 Essentialsをクリーンインストール。初期設定とセキュリティ構成を行ったうえで、旧サーバーからファイルやアプリケーションを移行しました。
データ移行には専用ツールを用いて安全かつ高速に実施。業務時間外での切り替えを行い、業務への影響を最小限に抑えました。移行後はユーザー向けトレーニングと初期サポートを実施し、運用がスムーズにスタートしました。
成果とメリット

パフォーマンス向上:
最新のハードウェアとOS環境により、ファイルアクセス速度が大幅に改善。特にCADファイルなど大容量データの操作時間が短縮されました。
セキュリティ強化:
Windows Defender・TPM・BitLockerなどの最新機能により、ランサムウェアや不正アクセスへの防御力が向上しました。
運用の安心感:
サポートのある環境で安定稼働できるようになり、障害対応や監査への不安が解消されました。リモートサポート体制も整え、トラブル発生時の対応スピードが向上しています。
お客様の声
「古いサーバーのまま不安を抱えていましたが、想像以上にスムーズに移行できました。業務も止まらず、安心して使えています。」
まとめ
サポートが終了したWindows Server 2012 R2からの移行は、多くの中小企業にとって喫緊の課題です。レムシステムでは、現行環境の把握から安全なリプレース計画の立案・実施までワンストップでサポートしています。
現在ではWindows Server 2025も登場し、今後のサーバー更新を検討する企業様が増えています。環境更新やリプレースでお悩みの場合は、ぜひご相談ください。
